コロナ感染急拡大に伴い,九州乗り鉄の旅はやめることにしました。
私自身のワクチン2回接種はずいぶん前に済んではいます。
でも3連休なので感染拡大地域からJRによる人の移動も多そう。
通過するだけといっても福岡県の感染拡大は,直近1週間の人口10万人あたりの感染者数45.51人と全国第8位(7/31NHK)。
滞在予定の熊本県も(県独自の)厳重警戒レベル5が発令されています。
代わりという訳でもありませんが,前から乗ってみたかった江の川鐵道のトロッコに乗ってきました。
朝9時すぎには口羽駅到着。
口羽駅公園や付近の写真を撮影して待ちます。
かなり早すぎたみたいです。10時頃に,いわみん=島根県西部観光サイトの江の川鐵道コラボの予約番号に電話してみました。
「10時半過ぎから受付開始。一人ならば当日受付でも11時の便には乗れるでしょう」との事。
親切に教えて頂きました。
定員6名で予約満席4名の場合だと2名の空ですが,ガイドさんが乗る場合もあるので,1名でないとのれない場合もあるらしいです。
10時50分。予約の方の受付開始です。
次便11時40分予約の方も受付です。
その後,私も受付していただき,うちわの乗車券と宇津井駅の入場券をいただきました。
指示に従ってトロッコに乗車。
けん引する気動車=進行方向を背面にして乗車するようなのでちょっと戸惑いましたが,
係員さんの案内にまかせていれば無問題。乗車完了!
ガタンゴトン走り出しました。
最初は,緑の自然の中。点在する民家。のどかな風景を行きます。そして,長いトンネル。
県境(嘘)の長いトンネルを抜けるとそこは鉄橋だったw。
鉄橋の中ほどに真の県境があります。
眼下は,瀬を早み,淵はとうとうと流れる江の川。
渡りきると河岸には撮り鉄の方がカメラを構えておられます。
進行方向反転の為に少し停車の後,折り返し。
鉄橋を渡り終えて,トンネルに入るとすぐに「しまねのさいはて」駅で下車です。
歩いて鉄橋へ。そして記念撮影。
私はずうずうしく何枚も撮影していただきました。
色々な事を教えて頂きました。
こんな大きな鉄橋は国鉄時代に日本鉄道建設公団(略して鉄健)が建設したそうで,今となっては安全管理だけでもかなりな費用がかかり,維持していくのが(経済的にも)かなり厳しいとの事。
もし,水害で損傷したならば復旧はできない可能性大。
県境越えのトロッコ運行は島根県のみならず広島県側(三次市)の行政との折衝も大変だったらしいです。
レールが4本あるのは脱線した場合の転覆・転落防止の為だそうです。
トンネルや鉄橋の横に貼ってある銘板には名称や建設主体,建設年等が書いてあるそうです。
さらにトンネルのコンクリートにはその厚さが彫り込んであることは初めて知りました。
トンネル内走行中には在りし日の三江線のプロジェクションマッピング。乗ってみたかったな~<三江線全線。
車両は。島根県側一番最初が気動車。2両のトロッコは電動車です。
帰路は電動車。私が乗った車両の動力使用です。自転車のハンドルとスロットルのようなものとデジタル計器盤があったので何だろうと不思議に思っていましたが理解できました。電圧は52~53ボルト。速度は最大8~10kmでした。
トロッコの後は,宇津井へ。
まずはカフェ&ベッド「うづい通信部」でランチです。
場所がわからず,最初は相当行き過ぎてしまいました。
引き返して宇津井駅付近から電話。
店主の方が店のすぐ前,橋の上から手を振って案内してくださいました。駐車場は道路向かい。ランタンがあるのには気づいたのですが,それがお店の目印とは思い至らず,通り過ぎてしまっていました。
ランチは週末限定10食,地元邑南町の「玉櫻酒蔵」の酒粕入り牛すじデミカレー。コクと風味のある独特のおいしさのカレーです。酒粕のせいかな。最近重めの物が苦手になってきた私の胃袋にも軽くおさまりました。
ランチ中11時40分のトロッコに乗車されていた方々も来られました。トロッコセット券でやはりカレーでランチでした。
食後は手焙煎のホットコーヒー。かなりゆったりさせてもらいました。
出口にコースターがあったのでお土産に購入。
天空の駅「宇津井駅」
20mの高所にある駅です。
入口で写真撮影しようとすると係りの方がジャマにならないようにと思って移動しそうに。「入ってください」とお願いすると今度はきっちり構図の中におさまってくださいました。
116段の階段は「休みながら上がってください」と言う張り紙と途中のベンチがあります。山登りしていたので,おとろえてると言えどこの程度ならば休まずに登れます。
プラットホームにも係員の方がおられ,かなり長い間いろいろな事を話こんでしまいました。
涼しい場所の話から風の通り道の話。
NHK「あさイチ」の全国生中継で使われたプレートを見せてくれたり,レールや枕木の変化の事。付近の過疎化の事,この駅舎・階段を維持するにもかなりな費用がかかってしまう事等々。
経済効果が見込めないとそれなりの投資は得られない。
経済効果は別にして,神社・仏閣や自然の景観,あるいは芸術品などと同じように,廃線を含めてローカル線を「文化的遺産」のひとつとして残せないモノなんでしょうか。
とりあえずこの県境越えトロッコができるだけ永続し,区間が長くなるようにまた乗りにこよう。今は社会実験段階なのでたくさんの人が乗ってくれることが,経費面のみならず,行政や政治に働きかける力にもなるそうです
。
楽しかっただけでなく、徹底的にノンビリゆっくり流れる時間を過ごしました。