山歩きの話

山に興味を持ったのは、小学校4年生くらいの時。
社宅の隣のおじさんが山をやる人で、遊びにいってて、ハーケンやザイルと言ったロッククライミングの道具見せてもらうのがとても楽しかった。

ある時いつものようにいろいろ山の道具をひっぱりだして「あれ何」「これ何」と教えてもらっている時、押入れの一番奥にあるシュラフを見つけ引っ張り出した・・・・とたんに、やさしいおじちゃんの顔つきがかわり・・・「頼むからそれはださないでおいて」

なんだか、すごく悪い事をしたみたいで、すぐに元に戻そうとすると。

「いや・・・やっぱり見せてあげよう」

開いたシュラフには、真っ黒いしみがついていました。

そのシュラフは滑落して死亡した山仲間を包んでおろしたシュラフなのだと・・・・。

山登りはしない・・・と、心トラウマになりました。

山歩きの話 その弐

その後、中学校に入学するまで、山に登る機会はなかった。
近くの霜降山・・・と言う山に遠足で行ったような気もするのだが、記憶は定かでない。

中学校に入ると、まず新しく買ってもらった自転車で小野田の竜王山までサイクリング登山。シマノの6段変則・セミドロップハンドルで方向指示器付き(スピードメータもついてたかな)
青のフレームに泥除けが赤のメタリックという派手な自転車だった。

通っていた中学校は厳しい学校で、月~木まで7時間授業、金曜6時間、土曜5時間。しかも週に2時間ほど武道の時間もあり、寒稽古などもあった。

そして、なにより驚いたのは、修学旅行が久住山登山だったこと。
たぶんビジターセンター付近から登ったのだと思う。
「すがもりごえ」や「ぼうがつる」といった場所の言葉の響きがとても新鮮だった事を覚えている。
しかし、この初登山は霧の中、すがもりごえまでたどり着かないうちに、先行して様子を見に行った先生の判断で中止となった。

当時はたいぎい(広島弁でめんどくさいとか、だるいとか疲れると言った意味)ばかりであったが、そのたいぎさの中に少し山独特の雰囲気を感じた様に思う。

この後(ひょっとしたら小学校の修学旅行の時かもしれない)、阿蘇で、休息の間に走って小さな山に登って降りた。
今、思うとあれが米塚だったのかもしれない。

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